
しばらく前から、餃子を焼きたい、食べたいと
時々発作のように発言していた夫。
夫が晩ご飯を作る日が、週二回あるのだが
今週こそついに餃子に手を出すのかと、晩ご飯担当の朝に聞いてみた。
すると、メニューを何も考えていなかったらしい夫は
そうだね、餃子にしようかな、と軽い感じの返事。
しばらく、他に食べたいものあるかな?…と考えていたが
結局メニューは餃子となった。
いつも仕事帰りにスーパーで食材を仕入れ、帰宅後、料理を始める段取りの夫。
それだと餃子を包むのにも時間が掛かるし
だからと言ってチルドの餃子を食べるのもなんだかな…と瞬時に考えた。
そこで、私が日中、餡になる材料と餃子の皮を買いに出掛け
すでに包んだ状態で準備しておくこととなった。
餡は豚挽肉、ニラ、生姜、ニンニク、塩、胡椒、ゴマ油、醤油。
夕方にそれらの材料を混ぜ、皮で包んでゆく。
餃子を焼くのが苦手な私にとって、この作業は気が楽な方だけれど
なんだか面倒な部分だけやらされているような…。
焼きは華やかだが、包むのはとても地味な作業。

そんなことを考えながら、丁度二十個の餃子を包み終えた。
我が家に餡ベラなどという便利なものはなかったのだが
以前アンティークショップで購入した、イギリスのバターナイフが餡ベラにピッタリ!
で、驚いた。
まさかイギリスから日本へ渡り、餃子の餡をすくう役目を課せられるとは
バターナイフも思っていなかっただろう。
しかし、バターを塗るのと同様に大活躍してくれたナイフ。
この先も餃子を作る時は必ず出番となるだろう。

さて、そんな物語も知らずに帰宅した夫。
早速ほかのおかずを作りながら、最後に餃子を焼いた。
水分を飛ばした後の焼きが難しかったようだが、無事に出来上がった餃子。
食べてみると、香味野菜の香りもよく、皮の芳ばしさも出ていて
なかなか美味しい。
夫は、焼きの天才かも!と自画自賛で食べていた。
餃子自体を作ったのは私なんですけど…と、小さく思いながらも
美味しく食べた晩ご飯。
今度は皮も手作りしたい。
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