昼食後、洗い物をしている時
手元がツルっとすべり、マグカップをシンクにガツンと当ててしまった。
しまった…!もしかして…!
と思った時にはもう遅く、マグカップの取っ手が三つに割れていた。
毎日使っていた、大切なマグカップ。
日常の風景に溶け込んでいた、マグカップ。
割ってしまうなんて。
物はいつか壊れるもの。
出会いもあれば、別れもある。
そんな風に納得しようと思うけれど、自分の失態に気持ちが塞ぐ。
割れた取っ手の欠片を見つめていると、なんだか美しく見えてくる。
そして、素はこんな色なのか!と新しい発見をしたような気持ち。
うっすらと紫が入ったような灰色に、これまた綺麗だなあ、なんて感心する。
割れてしまったことは悲しい出来事だけれど
日常に隠れた美しさに気付けたことはよかった。
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