先日、千葉県の農産物直売所で見付けた、『さとのそら』という小麦粉。
初めて知った品種、そしてパッケージには「本格的にパン作りをしたい皆様に…」
と書いてあったので、興味が湧き買ってみた。
後日、いつものようにカンパーニュを作ってみることに。
レーズン酵母の元種とドライイーストを使い、粉はさとのそらをメインに
スペルト小麦粉を少し加える。
加水率もいつもと同じ。
しかし、捏ねてみるとべたついて、なかなか生地がまとまらない。
タンパク質の量など記載されていなかったが、これは強力粉ではなく中力粉?
という印象。
不安になるが、時間を掛けて捏ね続けているうちに艶と張りが出てきた。
発酵は思ったよりも順調に進む。
丸めや成形も、捏ねていた時よりべたつきがなく、いつも通りに出来た。
そして焼成へ。
生地にクープを入れた後、霧を吹き、予熱しておいた鋳物鍋に生地を入れる。
先ずは蓋をしたまま250℃で10分、その後温度を下げ200℃で15分。
さらに蓋を外し、200℃で15分。
楽しみにしていた焼き上がり。
クープは大きく開いたものの、焼き色が少し薄く、香りも弱いような。
そしてクラストはカチッと硬くなってしまった。
翌日、スライス。
硬いのはクラストだけかと思っていたら、クラムもいつもより硬め。
空気の層はあるのだけど、生地自体はギュッとしている。
失敗したかな…という気持ちで食べてみると
トーストしたものはサクッとした食感。
味わいはあっさりとしているのだが、噛むほどに小麦の風味がじわじわ出てくる。
食べていて気付いたのだけど、これはバゲットの感じにとても似ている。
クラストは特にバゲット感が強い。
そうか、大きなバゲットになってしまったのか!なんて考える。
さとのそら、カンパーニュにしたのは失敗だったが、バゲットにはピッタリかもしれない。
小麦粉もそれぞれの特徴を活かさないと、パン作りは上手くいかないのだなあ
と改めて思う。
そして小麦粉の個性の面白さを知ったような。
今回も焼いてみてよかった。
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