数あるベーグルの中で、一番好きなベーグルは、シナモンレーズンベーグル。
好きになったのは、記憶に残る、シナモンレーズンベーグルがあったから。
遡って数十年。
私が高校生の時。
友達と2人でボストンへ、2週間ほどの短期留学をした。
ボストンでの思い出も沢山ある中、その2週間で一番印象に残っているのが、
シナモンレーズンベーグル。
そのシナモンレーズンベーグルを食べたのは、帰りの機内の中なのだが、
最後に強烈な印象を残し、私をシナモンレーズンの虜に、ベーグルの虜にした。
さて、その機内。
行きは友達と隣同士で座れたものの、帰りは離れた席になってしまった。
私は両サイドを20代位の青年と、ちょっと太っちょのおじさん(共に外国人の方)に
挟まれて座っていた。
おしゃべりも出来ず、暇を持て余していたいころ、何度目かの機内食で
丸いリング状のパンと、銀紙に包まれたチーズが出てきた。
はて?何やら見たことのないパン。
これは何ぞ?と思いながら封を開けると、不思議な香りがする。
嗅いだことがあるような、ないような。
アムッと噛むと、エッ・・・硬い。
思い切って噛みしめると、ウッ・・・なんか、甘い中に太田胃散の味がする。
何これ~硬いし、めっちゃくちゃな味。
その時、めちゃくちゃな味で美味しいとは思わなかったけど、
なぜか不味いとも思わなかった記憶がある。
チーズ(クリームチーズだったと思う)は、
ベーグルとは別に後で食べたような記憶がうっすらとある。
本来なら塗って食べるものだったのでしょうが、私には分からなかった。
青年とおじさんはどうやって食べていたんだろう?
覚えがない。
さて、帰国して何日も経ったころ。
地元のデパ地下にあるドンク(よく行っていたパン屋)で。
あ???
あの時機内で食べたパンにそっくりなパンがある。
ベーグル???っていうの???
確かその時に並んでいたのは、
プレーン、ブルーベリー、シナモンレーズンだったと思うのですが、
迷わずシナモンレーズンを選んだ。
ちょっと生地が薄茶色なのと、レーズンの入り方が似ていたから。
会計が終わってすぐに、クンクンと鼻を近づけてみる・・・
あああ!やっぱり!あの時の🥯😲🌟
我慢しきれず、帰り道、歩きながら食べた。
あの時、美味しいとも思わなかった筈のパンが、今では記憶の味になり、
自分に寄り添っているように感じた。
捜していたものがやっと見つかったような気持ち。
噛みしめるのが楽しかった。
それからは、ドンクへ行く度にシナモンレーズンベーグルを買い、食べた。
そして東京へ出て来てからも、ベーグル屋さんへ出掛け、
シナモンレーズンベーグルを買い、沢山食べた。
いつの間にか大好きな味になった、シナモンレーズン。
そして大好きなった、ベーグル。
思い出して書いてみると、記憶の味って面白い。
他にもいろいろ思い出してきた。
またいつか書いてみようと思います。
最後に、この日の晩ご飯。
メニューは、
・ローストポーク、じゃがいもと玉ねぎ付き
・トウモロコシとケール炒め
・トマトとマッシュルームのスープ
・バスマティ米
ローストポークは、3日ほど前から豚肩ロースに塩を塗り込んでおいたもの。
焼く日にオリーブオイルを塗り、ニンニクとコリアンダーシードを埋め込む。
塩とオリーブオイルで和えたじゃがいもと玉ねぎを添え、
200℃のオーブンで50分程焼く。
盛り付ける時、バスマティ米の上に切ったローストポークをのせてみた。
炒め物は、オリーブオイルと塩、白胡椒で味付け。
スープは、鍋にオリーブオイルをたっぷり目に入れ、ニンニクを炒めて香りを出す。
その後、マッシュルームとトマト、バジルを加え、塩、醤油少し、白バルサミコ酢で
味付け。
今日はパンも焼いたのだけど、シナモンレーズンベーグルのことばかりで
終わってしまった。
また明日書きます🥖(終)
ジューシー粒感、シナモンレーズンパン – UZURANO小話
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